2025 新年会(1月例会)を開きました


2025年1月25日、毎年恒例の新年会と伊都子顧問の誕生日会が、渥美財団ホールにて開催されました。外はまだ冬の名残が色濃く、凛とした冷気が漂っていましたが、一歩会場に足を踏み入れると、そこには春の訪れを思わせるような温もりが満ち溢れていました。
今年の集いは、新型コロナウイルスの流行以来、最大規模のものとなり、伊都子顧問、渥美直紀理事長、今西淳子常務理事をはじめ、財団のスタッフ、今年度の奨学生、そして各地から駆けつけたラクーン及びその家族、総計62人が一堂に会しました。久しぶりの再会に咲く笑顔、新たな出会いにあふれる喜び、場内は歓談で満ちていました。
新年会は実は朝早くから始まりました。ラクーンの于曉飛さんがシェフとして腕を振るい、中国出身の奨学生たちと財団のスタッフが協力し、ひとつひとつ皮から餃子を作りました。于さんは餃子の皮の厚さ、具材の大きさ、形に至るまで、細部にわたってこだわり抜きました。試食用の餃子を作り、餡の味を確かめながら調整を繰り返し、最終的にみんなが楽しんだ絶品の水餃子が完成しました。
その後、次々に到着した参加者たちも餃子作りに加わり、300個もの餃子を包み終えました。新年会から3日後はちょうど旧暦の大晦日にあたり、この日には中国北部の家庭では家族全員が集まって餃子を包むのが伝統です。渥美財団のホールでみんなが一緒に手を取り合い、餃子を包むその姿は、まるでひとつの大家族のようでした。中国最南端から来た私にとって、餃子を包んだのは初めての経験でしたが、異国の地で仲間たちと共に餃子を包むことは、新しい家族の温もりを感じさせてくれました。
また、この日には忘れがたいもう一つの重要なイベントがありました。今年度の奨学生たちは、伊都子顧問に97歳の誕生日プレゼントを捧げました。しかし、今回のプレゼントは「物」ではなく、心に響く美しい演出でした。大元慶子さんが財団ホールに招きした草月流の華道家、ルイーゼ仁美先生は伊都子顧問の最も好きな紫色を基調にした生け花のパフォーマンスをご本人の目の前で披露されました。まさにルイーゼ先生の言葉通り、「花を通して人と人が繋がり、楽しさや喜びが生まれ、心が豊かになっていく」という美しいメッセージが、会場全体に広がりました。その後、今年度の奨学生たちがみんなで「ハピーバースデー」を歌い、伊都子顧問に対して最も素直で温かい、真摯な祝福の気持ちを捧げました。
最後に、つきたてのお餅やお汁粉を食べながら、ビンゴゲームの賑やかな笑い声の中、参加者たちは景品と共に幸せな思い出を持ち帰り、今回の新年会は幕を下ろしました。
次回の再会と新たな出会いの瞬間を楽しみにしながら、希望に満ちる新しい一年を迎えましょう。

文責:張くん(2024年度奨学生)

当日の写真