ラクーン会 in 台北



5月21日(土)、第6回日台アジアフォーラムが文藻外語大学にて行われました。翌日、今西淳子常務理事を囲んで、台湾ラクーン会が台北で開かれました。集会場所は、「阿美飯店 好記担仔麺」というレストランが選ばれました。この店の前に着くと、真っ先に目に入ったのは派手な大きな看板です。店の中に入ると、配色は主に真っ赤でいかにも台湾らしいです。

今回の集まりは、主に謝恵貞さんの仕切ったフォーラムが円満に終ったことをお祝いするためでした。ところで、おめでたいことはそれだけではありません。張桂娥さんが副教授へ昇格したこと、葉文昌さんのご結婚と夫人の御懐妊、梁の妊娠など、喜ばしいことばかりでした。誠に「五福臨門」というものです。

乾杯のあと、熱々の料理が次から次へ出されてきました。豪華料理というよりも、ちょっとした台湾の小吃(ショウチー)がメインです。なんと21品もありました。せっかくですから、何品かご紹介しましょう。

まず、出されたのは「活魚三吃生魚片」(魚三昧)です。一匹の魚が刺身、焼き魚、魚の味噌汁という三品にこしらえた料理です。刺身と味噌汁は言うまでもなく、日本料理の名残でしょう。味噌汁は台湾風にアレンジされたもので、ちょっとまろやかな味がします。野菜炒めでは、「山蘇の炒め」が印象的でした。山蘇は蕨類で、山に生える野生の植物です。もともと先住民の料理でしたが、近年、漢民族も食べるようになったそうです。この店の定番といえば、なんと言っても「カニ蒸しご飯」でしょう。この料理は台湾の結婚式の披露宴料理では欠かせないものです。子持ちのカニを使うのがポイントです。子沢山という縁起のよい象徴です。ご飯は必ずもち米を使いますが、これは、男の子が生れたとき、もち米ご飯を配る風習に由来するでしょう。それから、紹介すべきなのは、仏も壁を乗り越えて食べにやってきたほどおいしい「佛跳牆」です。この料理はもともと中国の福州から来たという説がありますが、台湾の風習に一番合う次の説もあります。昔、宴会で食べ残ったおかずを持ち帰る習慣がありました。持ち帰ったものが、腐らないように、甕につめて加熱したので、何でもありの煮込み料理が出来上がったそうです。そして、最後の〆は担仔麺(タンツーメン)です。「担仔」は天秤棒のようなものですが、昔の人は天秤棒で麺を担いで行商していました。この名前を見ても分かるように、担仔麺はもともと屋台料理です。食卓には、日本料理、先住民料理、中国料理、台湾の庶民料理が並べられていました。台湾の豊かな食文化は見事に呈しているといえるでしょう。

食いしん坊な私は、食べ物ばかり書いてしまいました。さてさて、まともなことも報告しておかなければなりません。今回の食事会は、大事なことが決まりました。来年第7回日台アジアフォーラムは、蔡英欣さんの旦那さま・林超駿さん(国立台北大学法学院院長)が主催することになりました。そして、再来年の第8回も、張桂娥さんの勤め先・東呉大学日本語文学科が主催することに決定いたしました。今回の決議は、再び台湾ラクーンの団結力を示しました。日台アジアフォーラムの開催は、末永く続いて欲しいものです。そのためには、我々はもっと前向きに頑張らなければなりません。

(文責:梁蘊嫻)


写真左から、楊接期さん、蔡英欣さん御一家(旦那さんは後からいらっしゃった)、張桂娥さん、陳姿菁さん、謝恵貞さん、今西淳子常務理事、梁蘊嫻夫婦、セン彩鳳さん御一家、本多康子さん、楊ユーさん。