鹿島技術研究所見学会
2011年12月9日、渥美国際交流財団の今西常務理事を始め、嶋津事務局長、石井さん、林さん、奨学生の先輩2名、2011年度の奨学生7人と千葉大学のベトナム留学生1名、計13人が鹿島建設の飛田給にある新しい技術研究所を見学しました。
当日、飛田給駅まで迎えに来ていただいた2001年度の渥美奨学生で、現在研究所で働いている全振煥さんの案内で、研究所へ移動しました。年末の寒さを感じながらも、常に「技術の鹿島」を支える中心的な役割を担い続けてきた技術研究所をこれから直接に見られるというわくわくした気持ちを抱いて、研究所のメインホールに到着しました。この新研究所の建物は、11月に完成し引っ越しが終わったばかりで、研究所の皆さんは大変お忙しいところでした。それにもかかわらず、親しい雰囲気の中、執行役員技術研究所長の戸河里敏様はパワーポイントや資料を用いて、研究所の組織と活動の概要などをわかりやすく説明してくださいました。鹿島建設は建設業界初の技術研究所を1949年に創立して以来、常に顧客や社会の新たなニーズに応えるべく、最先端の研究・技術開発に挑戦し、「研究開発」「技術協力」「教育普及」という3つの部門に取り組み、数々の夢を実現してきました。研究所の理想を表すスローガン「夢をかたちに」は私に感動を与えてくれました。
簡単な説明会が終わってから、早速飛田給本館研究棟から、見学会が始まりました。この新しい研究棟では、省エネルギーやグリーン建築など、研究所自身の様々な研究成果が応用され、快適なオフィス環境を創り出しました。断熱性を高める緑の屋上、人間の視覚と心理を考えて設計されている照明、多目的な壁など、いろいろなものを説明してくださいました。奨学生の中、建築専門の学生は私のみでしたが、見学のガイドはとても分かりやすくて、内容も面白かったので、他の専門の奨学生も最初から最後までずっと集中して、見学しました。
次に、シャトルバスで西調布実験場に移動し、こちらの見学を続けました。この実験場は建築物の構造、耐震、制震、また材料、施工、生産をはじめ、色々な分野に取り組んでいます。大型構造実験棟では、様々な大型構造物や耐震上重要な 構造物の強度や安全性を大型アクチュエータや 自動制御油圧ポンプを用いて調べ、 「技術の鹿島」を支える大きな力になっています。他にも、天然積層ゴム型免震装置(LRB)、1万年のコンクリート、環境に優しいコンクリートの成分など、新しい発想と最新技術を、設計・施工の随所にみることができました。
世界でもトップの日本の建設技術に取り組んでいる研究所を見ることができ、渥美財団や鹿島建設に心よりお礼を申し上げたいと思います。とりわけ、研究所を十分効率的に見学できるようお気遣いくださった戸河里所長様に心より感謝しております。専門に関係なく、奨学生の誰にとっても大変貴重な経験でした。
見学会後、参加者はタクシーで調布駅に移動し、「隠れ家ごはん月の宴」で見学の反省会と忘年会を行いました。今回は奨学生たちの都合がつかず、参加者が少なく、残念でした。しかしながら、楽しく、かつ充実した見学会と忘年会でした。
見学会当日の写真
(文責:ホーヴァンゴック)