ラクーン会 in ボストン 2010



2010年5月14日、マサチューセッツ工科大学(MIT)の近く、Kendall SquareにあるロブスターチェーンレストランLegal Seafoodでボストンラクーン会が開催されました。東京からニューヨーク経由でわざわざボストンに飛んで来た今西淳子さんと、4匹の狸(王岳鵬1997狸、朴栄濬2002狸、孟子敏2004狸、王健歡ケビン2005狸)や家族が集まりました。唐揚げイカとクラムチャウダーとロブスターが当夜のごメニューでした。

ロブスターを楽しみながら、狸たちはアジアの大学の最新ランキングについて話しました。つい最近に公表されたQuacquarelli Symonds 2010のアジアの大学ランキングによると東京大学は5番目で、香港の3つの大学とシンガポールの大学の後という驚愕すべき結果となっています。このランキングは、研究が60%、教育の質が20%、国際性が10%、卒業生の雇用者の評価が10%という基準です。

外国人の教授が少ない日本の大学には不利ですが、その評価は僅か2.5%だけなのに、東大は香港の大学に負けてしまいました。理由は大学の研究の質です。大学相互の良い評価、出版数の多さ、文献の引用の多さがポイントを得ます。香港では、大学教授は研究ばかりして教育に無関心すぎるということがよく批判されていますが、大学教授たちは職位を確保して生き残るために論文をたくさん出版しなければなりません。そして、香港の一人当たりの国内総生産(GDP)が日本より安くでも、大学教授の給料は香港の方が日本より高いのです。(2008年のGDP: 米=48,000ドル、日=38,000ドル、港=30,000ドル、韓19,000ドル、中=3,000ドル)

全てのことには何がしかのコストが伴うということですね。

孟先輩からおもしろい中国の言葉が出ました。海帰(海亀=カメ、卒業してから母国へ帰った留学生)、海待(海帯=海草、卒業してから母国へ帰ったが失業中の留学生)、海留(海流、卒業してからも海外に滞在する留学生)という3つの言葉で、中国人の学生たちの間で流行っているそうです。中国経済が大発展したために多くの中国人留学生が卒業後国へ帰って就職します。しかしながら、アメリカで仕事を探せないで国へ帰っても失業している人もいます。この状況は、留学すべきかどうか進路を選択する学生たちにも影響しています。中国出身の留学生の中には、良い成績で奨学金を貰っている学生もいますが、親に学費や生活費を負担してもらっている学生も多いです。

孟先輩や朴先輩はサバティカル休暇が終わると日本や韓国へ帰る予定ですので、ボストンにいる狸の数は来年はだいぶ減るでしょう。

実は、当夜、ラクーン二世会が同時に行われました。初めて会った2匹の狸の子、ジュリーちゃんとジェウォン君は、とても楽しく遊んでいました。ずっと前からの友達のようでした。運命が私たちを渥美財団へ連れてきて、又運命が私たちを軽井沢へ導き、子供たちとも知り合いました。軽井沢に行ったすべての子供たちが、2つのことを覚えています。大きな黒い犬と一緒に遊んでいた外国人のおじさんです。ヴォヴォちゃん、マルコムさん、離山、釜飯、ハチミツアイス…全て私たちの心にいつまでも残っています。今度の夏SGRAフォーラムは蓼科に代わります。みなさん、自然と温泉を楽しみながらも、狸の子たちの活動も準備してあげてください。

夕食の後、喫茶店に移動しておしゃべりを続けました。狸の子たちの追いかけっこや叫び声も続きました。ラクーン会およびラクーン二世会は9時半ころに終了しました。快くて素晴らしい夜を、皆が楽しんで過ごしました。

引用言葉を3つ。
「世界市民だから、また、何処かでお会いしましょう。」--孟子敏
「有朋自遠方来、不亦楽乎?」--孔子
「お忘れ物なさいませんよう、ご注意下さい!」--東京メトロ

当日の写真

(文責:王健歡ケビン)