2009年度渥美奨学生研究報告会
渥美国際交流奨学財団の2009年度研究報告会は、2010年3月6日(土)午後、東京都文京区関口の渥美財団ホールで開催されました。奨学生、ラクーン会会員、留学生支援団体などの来賓、財団の役員・スタッフを含め、約50名の方々が報告会に集まりました。天気はあいにくの雨でしたが、本年度の12名の奨学生による研究成果の発表は、それぞれ個性にあふれ、外の雨を忘れさせるほどでした。
研究報告会の冒頭で、渥美伊都子理事長からご挨拶があり、ひな祭りに関する日本文化の紹介および理事長ご自身の雛飾りのエピソードを出席者は興味深く拝聴しました。
次に、研究発表に移り、奨学生は、要求された通り、パワーポイントを駆使し、自分の研究内容を15分以内で、子供にもわかるようにやさしく説明することに挑戦しました。理工系3名、文系9名計12名の奨学生は、森林科学や地球生命圏科学、国際情報通信、地域文化、日本文学、政治思想史など、広範な分野にわたる多彩なテーマをめぐって発表を行ない、研究に対する熱い情熱を出席者に伝えました。
研究発表の後、来賓の笹岡太一様(辻アジア国際奨学財団常務理事)、妹尾正毅様(鹿島平和研究所)、片岡達治様(渥美財団理事)からコメントを賜りました。三名の方は口をそろえて奨学生の多彩な研究成果および成長ぶりに大きな賛辞を送りました。財団の選考委員でもある片岡先生は、発表時間の長短と関係なく、聞き手の興味関心を引き起こすことの重要性を、ご自身の経験談をまじえながら語られました。
報告会終了後、同ホールで親睦会が開催され、出席者は、報告会での発表内容や日頃の調査研究活動を振り返りながら、和やかに歓談しました。
3月は、多少の不安と大きな希望をともに抱える卒業シーズンです。「就職氷河期にあたっていますが、あきらめないで、あせらないで、じっくりと研究を進めてください」という、研究報告会における今西淳子常務理事のこの一言から、奨学生たちはきっと夢をかなえるための勇気と元気をもらえたでしょう。
(文責:朱 琳)
当日の写真は下記からご覧ください。
マキト撮影
谷原撮影