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Invitation to SGRA China Forum “The Impact of ‘Modern’ and 100 Years of Asia”
2022年10月20日 13:33:26
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SGRAかわらばん941号(2022年10月20日)
【1】SGRAチャイナフォーラムへのお誘い(11月19日、オンライン)
「モダンの衝撃とアジアの百年―異中同あり、通底・反転するグローバリゼーション―」
【2】SGRAカフェへのお誘い(10月29日、オンライン)再送
「韓日米の美術史を繋ぐ金秉騏画伯」
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【1】 第16回SGRAチャイナフォーラムへのお誘い
下記の通りSGRAチャイナフォーラムをオンラインで開催いたします。参加ご希望の方は、事前に参加登録をお願いします。聴講者はカメラもマイクもオフのWebinar形式で開催しますので、お気軽にご参加ください。
テーマ:「モダンの衝撃とアジアの百年―異中同あり、通底・反転するグローバリゼーション―」
日時:2022年11月19日(土)午後3時~5時(北京時間)/午後4時~6時(東京時間)
方法:Zoom Webinarによる/日中同時通訳付き
共同主催:
渥美国際交流財団関口グローバル研究会(SGRA)
北京大学日本文化研究所
清華東亜文化講座
後援:国際交流基金北京日本文化センター
※参加申込(下記URLより登録してください)
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_xtADXh9yR7it24Lt79Czgw
お問い合わせ:SGRA事務局([email protected] +81-(0)3-3943-7612)
■フォーラムの趣旨
山室信一先生(京都大学名誉教授)の『アジアの思想水脈―空間思想学の試み』(人文書院、2017年)と『モダン語の世界へ:流行語で探る近現代』(岩波新書、2021年)などを手がかりに行った昨年度のフォーラム「アジアはいかに作られ、モダンはいかなる変化を生んだのか?」の続編として、前回に提起した空間論・時間論・ジェンダー論における論的転回の具体的現れについて考える。そして、それらが生活世界にどのような衝撃を与え、現在の私たちの時空感覚や身体的感性や倫理規範などにいかに通底しているのかを検討する。
■プログラム
総合司会 孫建軍(北京大学日本言語文化学部/SGRA)
【開会挨拶】今西淳子(渥美国際交流財団/SGRA)
【挨拶】野田昭彦(国際交流基金北京日本研究センター)
【講演】山室信一(京都大学名誉教授)
「モダンの衝撃とアジアの百年―異中同あり、通底・反転するグローバリゼーション―」
【討論】
モデレーター:林少陽(澳門大学人文学院歴史学科/SGRA/清華東亜文化講座)
討論者:
陳言(北京市社会科学院)
高華キン(中国社会科学院文学研究所)
山室信一(京都大学名誉教授)
【閉会挨拶】劉暁峰(清華東亜文化講座/清華大学歴史系)
〇同時通訳(日本語⇔中国語):丁莉(北京大学)、宋剛(北京外国語大学/SGRA)
■講師からのメッセージ
討議では、前回の続きとして「近代と現代の二つのモダン」がアジアという空間においていかなる衝撃を与え、それがどのような時間論的転回とジェンダー論的転回を生んだのかについて具体的な事例をあげて考えたいと思います。
そこでは現在の私たちにとって当たり前の通念となっていることが、決して当然のこととして受け容れられた訳では無く、日常生活における所作や装身や感性や倫理・規範など多層的な激変を伴うものであったことに着目する必要があるかと思います。
同時に、そこでは欧米への対応とともに中国・韓国・日本の相互の反発や啓発によって平準化・類同化・固有化という興味深い現象を引き起こしたことも見逃せません。
実は、そうした現象が現れること自体が、アジアという時空間に共属感覚を抱くようになる要因でもあったと言えます。
こうしたモダンの衝撃のなかでも、現在の私たちにとっても思想課題として立ちはだかっているのが男女の性差という問題でしょう。いや、私が「モダン語の世界」とみている百年前の時空間の中で最も大きな衝撃として噴き出したのが、性差や性愛や性美などをいかに捉え、それをどのように生活世界の中に取りいれるか、あるいは全く逆にそれらを異常や風俗壊乱などとして排除していくのかという問題でした。ただ、同時にまた近代において否定された異性装が、新たなモードとして人気を博したのも現代の特徴でした。
そこではモダンと反モダン、アバンギャルドとプリミティヴィズムなどの相反する尖端が共存するという事態が現れます。その混沌たる気運を生んだのが、同時期に普及したニュー・メディアである写真や映画やレコードなどの世界的流通でした。これらのニュー・メディアはモンタージュや速写や透視などの技法によって空間論的転回と時間論的転回の接合という人類史的視点からみても画期的事態を生み出します。
私たちの時間感覚と空間感覚そして性差感覚は、第一次世界大戦の戦争形態の変化を経て決定的に転換するのです。
このようにして生じた変化が現在の私たちの生活世界にいかに繋がっているのか否か、という議論を通して、アジアにとってモダンやグローバリゼーションさらにはアメリカニズムとは何だったのか、を百年というタイムスパンの下で検討したいと思います。
最後に時間が許せば、「思詞学」という視点のもつ意義について再考し、忌憚のない御批判を戴きたいと切望しています。
プログラム日本語版
https://www.aisf.or.jp/sgra/wp-content/uploads/2022/10/J_SGRAChinaForum16.pdf
プログラム中国語版
ポスター(中国語)
https://www.aisf.or.jp/sgra/wp-content/uploads/2022/10/16thChinaForumPoster.png
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【2】第18回SGRAカフェ「韓日米の美術史を繋ぐ金秉騏画伯」へのお誘い(再送)
第18回SGRAカフェをオンラインにて開催いたします。参加ご希望の方は、事前に参加登録をお願いします。参加者はカメラもマイクもオフのZoomウェビナー形式で開催しますので、お気軽にご参加ください。
テーマ:「韓日米の美術史を繋ぐ金秉騏画伯」
日 時:2022年10月29日(土)11:00~12:30
方 法:Zoomウェビナーによる
言 語:日本語・韓国語(同時通訳付き)
主 催:(公財)渥美国際交流財団関口グローバル研究会(SGRA)
申 込:下記よりお申し込みください
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_6qU0i7c1Q0mwQ5NfglX-0w
お問い合わせ:SGRA事務局([email protected] +81-(0)3-3943-7612)
【フォーラムの趣旨】
1916年に平壌に生まれた金秉騏(キム・ビョンギ)は1930年代に学生として東京で過ごし、1947年以降はソウルで教育者・評論家として活躍、1965年にアメリカに渡りました。晩年は韓国に戻り、今年2022年3月1日に105歳で亡くなるまで具象と抽象をさまよう魅力的な絵を描き続けました。韓国では、オーラルヒストリー・インタビューを多く受けて、韓国美術史における時代の重要な証人と見なされています。
金秉騏の長いキャリアを通してアートの世界的な動きをさかのぼることができる一方、どの国の美術史にも簡単には収まりきらない様々な活動の軌跡を見ることができます。この企画では金画伯の韓国・日本・アメリカ美術史における立ち位置を示し、それらの美術史上の接点、空白、そして限界について語り合い議論していきます。
【プログラム】
◇問題提起:
コウオジェイ・マグダレナ(東洋英和女学院大学国際社会学部国際コミュニケーション学科講師)
「金秉騏の人生と画業」
2016年10月に東京で開かれていた小さな個展で初めて金秉騏画伯と出会った。それ以来、2019年12月まで数回にわたりオーラルヒストリー・インタビューを行った。本発表では、前半に最初の出会いを振り返り、その後の調査と先行研究に基づき、朝鮮半島・日本・アメリカで活躍した画伯の人生と芸術を紹介する。後半では、私たちのアイデンティティと深く結びついている「国史としての美術史」の特徴と、一方で、国家の枠組みで近現代美術史を語る困難について考察する。韓日米それぞれの美術史における画伯の立場についての私の分析をスタートとし、討論者に問いを投げかける。本カフェが従来の美術研究の偏りや見落としていたことに目を向け、研究者の対話の場となることを期待する。
◇討論者:
朴慧聖(韓国国立現代美術館学芸員)「間(in-between)」の実現」
五十殿利治(筑波大学名誉教授)「1930年代前半の東京におけるモダニズムの転換」
山村みどり(ニューヨーク市立大学キングスボロー校准教授)「米国におけるアジア系アメリカ人美術史の歴史と課題」
◇司会:ヤン・ユー グロリア(九州大学人文科学研究院広人文学コース講師)
プログラムの詳細は下記よりご覧いただけます。
https://www.aisf.or.jp/sgra/wp-content/uploads/2022/09/J_SGRA-VCafe18Program.pdf
ポスター(日本語版)は下記よりご覧いただけます。
https://www.aisf.or.jp/sgra/wp-content/uploads/2022/09/J_SGRA-Cafe18Poster.jpg
韓国語ウェブサイトは下記よりご覧いただけます。
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