SGRAメールマガジン バックナンバー

Nurmuhammat “My Study in Japan”

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SGRAかわらばん872号(2021年5月27日)

【1】エッセイ:マリダン・ヌルマイマイティ「私の日本留学」

【2】第19回日韓アジア未来フォーラムへのお誘い(最終案内)
「岐路に立つ日韓関係:これからどうすればいいか」(5月29日、オンライン)

【3】催事紹介:第28回持続可能な共有型成長セミナーへのお誘い
「持続可能な共有型成長に向けたポリシーブリーフ」(5月31日、オンライン)
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【1】SGRAエッセイ#671

◆マリダン・ヌルマイマイティ「私の日本留学」

私は日本から直線距離にしておよそ4,348㎞離れた遠い世界にある東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)からやって来たウイグル族出身の留学生である。私が子どもの頃、周りの人が使っている家電製品や人気の車はほとんど日本製だったので「日本の知識、技術はすごい」という印象が芽生えた。小学生の頃から始まった日本の漫画やアニメに対する興味も好印象をもっと深めることになった。

1990年代後半、インターネットの広がりによって世界で海から最も遠いところにいる我々が世界をもっと知るチャンスが生まれた。医者になりたいという夢を持っていた私にとって、日本は知識や技術、発明生産能力や経済水準などだけでなく、医療水準も世界トップレベルであることが分かった。これが日本留学を決意した一番のきっかけだったと思う。そして大学に入る前から、本当の力を持つ立派な医者なるために、日本で世界トップの医学を学びたいという夢を持つようになり、2015年にやっと、その夢を実現することができた。

最初の日本語学校、そして大学院、ほとんどが学生生活だった。その間にしたいろいろなアルバイトでの「半社会人生活」も楽しかった。その中で、来日から私が感じてきた日本のイメージはほとんど変わらなかった。例えば、とてもきれいな、発展した国日本は確かに前に思っていた通り、別世界だった。今まで見てきた人々の中でも、とても礼儀正しい民族だった。負けず嫌いで、いつも非常にまじめな態度にすごく感動した。さすが、「大和民族」日本人だと。

それでも、やはり以前の印象と少しずれているところもあった。日本に来る前、日本人は本が大好きで、電車の中ではみんな本や新聞を読んでいるということをよく耳にした。来日して自分の目で見てみたら、日本人は書籍が大好きで電車の中で本や新聞を読んでいる人もまだいるものの、それほど多くはないし、ほとんどは年上の人だった。若い人は本の代わりにスマートフォンにはまっていた。

一番びっくりしたのは最近の日本人の結婚と人口の減少率だ。今の若い日本人は結婚ということがあまり気にならないようだ。人口はどんどん減少しており、あと50年で日本の人口はどうなるのか、こんな素晴らしい民族がだんだんいなくなるのかなとちょっと心配している。

初めての海外生活で日本に到着してから、ルールや生活の常識が違うため、何度も壁にぶつかった。しかし、留学を決めたのは私自身、苦しくても耐えるしかなかった。苦痛も孤独もやる気に変えて、一生懸命がんばった。これは、留学する人には避けられないことである。しかし、努力は自分を裏切らない。アルバイトで初めて日本人の友達ができ、奨学金に受かり、おかげでアルバイトもやめて、時間をサークル活動と勉強に回して楽しい学生生活を満喫し、大学院を無事に卒業することができた。

6年間の留学生活の中で一番の感想は「困難に遭ったとき、逃げずに、諦めずに、向き合って、努力を貫くことが大事だ」ということだ。いろいろな事が自分の思うように行かなくても、諦めないでください。今不足している部分を考えて、その欠点を埋め合せれば次はきっとできる。

最後に、留学を考えている方へ。最初は文化の違いや言語の壁、そして経済面の問題、様々な挑戦に向き合わなければならない。誰しも辛い目に遭ってしまうだろう。しかし、諦めてはいけない。苦難を乗り越える経験は、きっと人生の宝になる。人生の修行だと思いながら、初心を忘れずに頑張ってください。

<マリダン・ヌルマイマイティ Mardan_Nurmuhammat>
2020年度渥美国際交流財団奨学生。ウイグル族出身。順天堂大学医学研究科神経学専攻。中国大連医科大学臨床医学学士。順天堂大学医学研究科神経学博士後期課程修了。研究テーマ「光遺伝学を用いたiPS細胞由来ドパミン神経細胞のα-シヌクレイン分泌調節」。

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【2】第19回日韓アジア未来フォーラムへのお誘い(最終案内)

◆「岐路に立つ日韓関係:これからどうすればいいか」

下記の通り日韓アジア未来フォーラムをオンラインにて開催いたします。参加ご希望の方は、事前に参加登録をお願いします。聴講者はカメラもマイクもオフのZoomウェビナー形式で開催しますので、お気軽にご参加ください。

テーマ:「岐路に立つ日韓関係:これからどうすればいいか」
日 時:2021年5月29日(土)14:00~16:20
方 法:Zoomウェビナーによる
言 語:日本語・韓国語(同時通訳)

申 込:下記リンクよりお申し込みください
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_-25TkTM2QnSHiJtebc6VOg

お問い合わせ:SGRA事務局([email protected] +81-(0)3-3943-7612)

■概要
歴史、経済、安保がリンケージされた複合方程式をうまく解かなければ、日韓関係は破局を免れないかもしれないといわれて久しい。日韓相互のファティーグ(疲れ)は限界に達し、日韓関係における復元力の低下、日米韓の三角関係の亀裂を憂慮する雰囲気は改善の兆しを見せていない。尖鋭な対立が続いている強制徴用(徴用工)及び慰安婦問題に関連し、韓国政府は日本とともに解決策を模索する方針であるが、日本政府は日本側に受け入れられる解決策をまず韓国が提示すべきであるという立場である。なかなか接点を見つけることが難しい現状である。これからどうすればいいか。果たして現状を打開するためには何をすべきなのか。日韓両国政府は何をすべきで、日韓関係の研究者には何ができるか。本フォーラムでは日韓関係の専門家を日韓それぞれ4名ずつ招き、これらの問題について胸襟を開いて議論してみたい。日韓の基調報告をベースに討論と質疑応答を行う。

■プログラム
◇司会
金雄煕(キム・ウンヒ)仁荷大学教授

第1部・講演とコメント(14:05~15:05)
<講演1> 小此木政夫(おこのぎ・まさお)慶応義塾大学名誉教授
「日韓関係の現段階-いま、我々はどこにいるのか」
<コメント> 沈揆先(シム・キュソン)ソウル大学日本研究所客員研究員

<講演2>李元徳(イ・ウォンドク)国民大学教授
「岐路に立つ日韓関係:これからどうすればいいか-韓国の立場から」
<コメント> 伊集院敦(いじゅういん・あつし)日本経済研究センター首席研究員

第2部・自由討論(15:05~15:45)
講演者と討論者の自由討論

◇討論者
金志英(キム・ジヨン)漢陽大学助教授
小針進(こはり・すすむ)静岡県立大学教授
西野純也(にしの・じゅんや)慶応義塾大学教授
朴栄濬(パク・ヨンジュン)国防大学教授

第3部・質疑応答(15:45~16:15)
ZoomウェビナーのQ&A機能を使い質問やコメントを視聴者より受け付けます。

プログラムの詳細
http://www.aisf.or.jp/sgra/wp-content/uploads/2021/04/J_19th-JKAFF_Program.pdf

ポスター
http://www.aisf.or.jp/sgra/wp-content/uploads/2021/04/19thJKFF_J.png

韓国語ウェブページ

제19회 한일아시아미래포럼「기로에 선 한일관계: 이제 어떻게 해야 하는가」

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【3】第28回持続可能な共有型成長セミナーへのお誘い

SGRAフィリピン代表でフィリピン大学ロスバニョス校准教授のマキトさんから、オンラインセミナーのご案内をいただきましたのでご紹介します。関心のある方は直接お申込みください。

◆持続可能な共有型成長に向けたポリシーブリーフ
Towards_Sustainable_Share_Growth_Policy_Briefs

新型コロナウイルスの大流行による社会の混乱は持続可能な共有型成長の必要性を提示していますが、システマティックな議論には至っていません。本セミナーでは、SGRAフィリピンが長年追究してきた持続可能な共有型成長について、政策議論のための情報を提供し、研究の取り組みを促進し、世界・国・地方レベルのリーダーたちが活動していくために有用な提言をめざします。

日時:2021年5月31日(月)
午前9~12時(フィリピン時間)/午前10~13時(日本時間)
方法:Zoomによる
言語:英語
申込:https://bit.ly/3b85xzX

詳細は下記リンクからご覧ください。
https://qr.paps.jp/Z2iIN

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◇「国史たちの対話の可能性」メールマガジン(日中韓3言語対応)
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