SGRAメールマガジン バックナンバー
Xie_Zhihai “Future of Drone”
2015年9月3日 17:43:45
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SGRAかわらばん584号(2015年9月3日)
(1)アジア未来会議:発表要旨の総投稿数733件!
(2)エッセイ:謝志海「ドローンの行く末」
(3)催事案内:JIフォーラムへのお誘い(2015年9月28日)
「戦後70年_歴史記憶と歴史認識を考える」
(4)新刊紹介:ブレンサイン(編著)「内モンゴルを知るための60章」
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(1)第3回アジア未来会議の発表要旨投稿状況
第3回アジア未来会議(2016年10月に北九州市で開催)の、奨学金と優秀論文賞の対象となる論文の発表要旨の募集は、2015年8月31日をもちまして締め切りました。総投稿数733件!!!たくさんの応募をありがとうございました。
応募数の詳細は、下記リンクをご覧ください。
http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/news/news-ja/登録・投稿状況のお知らせ/
一般応募の論文発表要旨の投稿は、2016年2月28日まで受け付けます。
(2)SGRAエッセイ#467
◆謝_志海「ドローンの行く末」
このところ、世界情勢の様々な事が深刻で、目が離せない。ギリシャ経済危機、テロ組織ISをはじめアジアでは中国の株価暴落、日本は集団的自衛権をめぐる安保法案についてなど。どれもが先の見通しが予見しづらい上に、明日には状況が大きく変わっているかもしれないと思うと、朝、起きてから一日中ニュースを追う事になる日々だ。そしてつくづく感じるのは国際関係、経済、政治、外交など、全てが繋がっているということ。自分の専門分野を超えて研究と分析をし続けなければいけない。
そんな変わりゆく世界情勢を追いかけ整理するのに忙しいさなか、興味深い記事を拾い読みした。ニューズウィーク日本版7月14日号の半ページほどの小さな記事「ドローンが目障りでも撃ち落としちゃダメ」。アメリカでドローンを飛ばしていた人、それを銃で撃ち落とした人の話だ。小型ドローンの普及はおどろくほど速く、それに伴う法整備が追いつかないという。この記事でも自分の実家(米カリフォルニア州)で小型ドローンを飛ばしていたら、隣人にそのドローンを銃で撃たれ墜落したというエピソードから始まる。撃ち落とした人はCIAの監視用ドローンだと思ったのだそうだ。これは訴訟問題に発展し、ドローンを飛ばした人はどうにか損害賠償を勝ち取ったそうだ。
自分の家の上空にドローンが飛来していたら?そのようなことはつい最近まで考える必要はなかったはず。日本の首相官邸の屋根にもドローンが着地していた事件が話題になったことにより、日本でも自分の家の窓を開けたらドローンがいたらどうしよう、と一瞬ではあっても意識する生活がはじまった。そう、これはもうアメリカ上空だけの懸念ではない。前出の記事では、ドローンが他人の敷地を飛行するのは不法侵入に当たるのかどうかについて、この解釈は曖昧になるであろうと懸念している。確かに家と家の間には垣根などの境界があるが、上空何メートルまでを境界とし、どこからを違法とするのかとなると難しい。個別の事例に対処していく課程で法整備は進むだろうとしているが、事例が起こってからではなく、早急に法整備した方が良いのではないかという別のドローンのニュースが飛び込んできた。
このニューズウィークの記事に前後して、なんと銃を発砲するドローンが浮遊している映像がユーチューブ(YouTube)にアップされたというのだ。テレビのニュースによると、そのようなドローンを飛ばしたのはアメリカのまだ10代の大学生だそうだ。利便性や人を危険から守る為に作られたはずのドローンがあらぬ方向へ動き出している。皮肉にも、法整備もままならないうちに世界中に飛び交ってしまっているドローンは、あたかも空に国境はないのだよと言っているようだ。
研究の合間に読んだこのドローンの記事は、まるで私に自分の専門分野だけにとどまらず、常に広い視野を持って研究をしなさいと示唆しているようだ。そして私はこれからドローンの行く末も見守り続けなければならない。
<謝_志海(しゃ しかい)Xie_Zhihai>
共愛学園前橋国際大学専任講師。北京大学と早稲田大学のダブル・ディグリープログラムで2007年10月来日。2010年9月に早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程単位取得退学、2011年7月に北京大学の博士号(国際関係論)取得。日本国際交流基金研究フェロー、アジア開発銀行研究所リサーチ・アソシエイトを経て、2013年4月より現職。ジャパンタイムズ、朝日新聞AJWフォーラムにも論説が掲載されている。
(3)催事案内
◆第216回J.I.フォーラム「戦後70年_歴史記憶と歴史認識を考える」
7月に続き、戦後70年シリーズの第2弾として、公益財団法人渥美国際交流財団との共催で、中国と韓国の近現代史がご専門の劉傑さん、木宮正史さんに、歴史の大きい流れやその解釈における基本的な考え方の違いなどを話して頂き、日本人がいずれにしてもずっとつきあっていかないといけない中、韓両国との相互理解を進めるための材料を提供していただきます。
日 時:平成27年9月28日(月)18:30~20:30(開場18:00)
会 場:アルカディア市ヶ谷 6F 伊吹
http://www.arcadia-jp.org/access.htm
ゲスト:木宮正史(東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授)
劉_傑(LIU_JIE)(早稲田大学社会科学総合学術院教授)
コーディネーター:加藤秀樹(構想日本代表)
主催:構想日本、共催:(公財)渥美国際交流財団
参加費:一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。
懇親会参加費:4,000円(ご希望の方は懇親会参加とお申込み時に明記して下さい)
※ゲストを囲んで、懇親会を開催いたします。
※フォーラムへの参加お申し込みは、下記Lyncより8月28日(月)12:00までにお願いします。
http://www.kosonippon.org/forum/index.php
メール受付:[email protected]
(4)新刊紹介
SGRA会員のボルジギン・ブレンサインさんから新刊本をご寄贈いただきましたので、ご紹介します。ブレンサインさんの他、SGRA会員のネメフジャルガルさん、包聯群さん、ボルジギン・フスレさんも執筆していらっしゃいます。
◆「内モンゴルを知るための60章」
ボルジギン・ブレンサイン(編著)、赤坂恒明(編集協力)
ISBN 9784750342238
判型・ページ数 4-6・432ページ
出版年月日 2015/07/31
出版社 明石書店
戦前、日本にとってモンゴルと言えば、内モンゴルのことを指していた。戦前戦中にかけて深い交誼を結んだが、戦後中華人民共和国の成立以後、両国の繋がりは一時途絶えた。本書は知られざる内モンゴルの苦難に満ちた成り立ちといまを多面的に紹介する。
目次は下記リンクをご覧ください。
http://www.akashi.co.jp/book/b208189.html
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★☆★SGRAカレンダー
◇第4回SGRAスタディツアーin福島
「飯館村:帰還に向けて」(2015年10月2日~4日福島)
http://www.aisf.or.jp/sgra/active/schedule/2015/4363/
◇第8回SGRAカフェ<ご予定ください>
「ジェンダーについて考える必要性(仮)」
(2015年10月24日東京)
◇第50回SGRAフォーラム<ご予定ください>
「青空、水、くらし-環境と女性と未来に向けて」
(2015年11月14日北九州市)
◇第9回SGRAチャイナフォーラム<ご予定ください>
「日中200年―支え合う近代(仮)」
(2015年11月20日フフホト、22日北京)
★☆★論文(要旨)募集中
◇第6回日台アジア未来フォーラム(2016年5月21日高雄)
「東アジアにおける知の交流―越境・記憶・共生―」
http://www.aisf.or.jp/sgra/combination/taiwan/2015/4439/
投稿締め切りは2015年9月20日です。
◇第3回アジア未来会議「環境と共生」
(2016年9月29日~10月3日、北九州市)
http://www.aisf.or.jp/AFC/2016/
一般の論文・小論文・ポスター(要旨)の投稿締め切りは2016年2月28日です。
☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。
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