SGRAメールマガジン バックナンバー
Ofosu “Lessons from the Road: Observations from driving in Japan”
2018年5月24日 12:34:37
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SGRAかわらばん725号(2018年5月24日)
【1】エッセイ:ジョセフ・オフォス「日本での運転から学んだこと」
【2】催事紹介:国際シンポジウム「ユーラシア草原を生きるモンゴル英雄叙事詩」(5月26日、東京)
【3】第8回日台アジア未来フォーラムへのお誘い(5月25日~26日、台北)
「グローバルなマンガ・アニメ研究のダイナミズムと新たな可能性」
(最終案内)※当日参加も受け付けます!
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【1】SGRAエッセイ#569(私の日本留学シリーズ#20)
◆ジョセフ・アンペドゥ・オフォス「日本での運転から学んだこと」
日本に来て1月も経たないうちに、私はある体験をした。それは最初で最後となるものではなく、その後も繰り返し体験することになる、日本文化に染み付いたものであった。その体験とは,電車の線路沿いの道路の改修に関するものである。驚くべきことに、作業員たちはたったの12時間で1kmほどの道路を掘り起こし、舗装し、そして塗り直したのである。ある日、私は午後9時頃に研究室から宿舎に帰る際に、作業員たちがバリケードや作業用の道具、照明などを準備しているのを目にした。そして翌朝8時、研究室へ向かう電車に乗るために歩いていると、なんと昨夜工事の準備をしていた道路が完璧に改修されていたことに気づいた。私はこのことにとても感心し,“作業員たちはたった一夜でどうやって作業を終えたのだろうか?”、“一体このメンテナンスはどの程度もつのだろうか?”といったことを考えながら駅までの道のりを楽しんだ。
他の国であれば、1kmもの道を改修するには何日、あるいは何週間もかかっただろう。この道は京王井の頭線の駒場東大前駅の近くの道だった。私はこの体験から、メンテナンスが素早く行われることは社会をより良く回すことにつながるということを学んだ。この体験は例外ではなく,むしろ日本社会のあらゆるところに見られるものであった。高速道路や一般道路を走ればこの体験はありふれたものであるとすぐに気づくだろう。もちろん改修が頻繁であるからといって、すぐにやり直さなければならない雑な仕事ぶりを暗示するものではない。むしろ安全と安心のために道路の改修は常に行われているのである。
私が日本の道路から学んだことはもう一つある。それは高速道路を運転する時、特に道が混雑している時には常に周りの人がどうしているかをよく見て、彼らに従って動くべきだということである。急いでいるからといって“決まり”から外れた動きをすると、かえって遅れることや後悔することにつながるからだ。例えば、片側2車線の道路で、隣の車線の方が車通りが少なく早く進んでいるように見えても、安直に車線変更するのはお勧めできない。なぜなら空いている道路の出口は実は混み合った高速の入口につながっているかもしれないからである。道路の標識は高速道路の入口や出口から1~2km程度しか離れていないところにしかないことがあり、気づいた時にはもう遅い、ということもある。ここから学んだことは、急ぐことは早く物事を進めることにはつながらず、むしろ痛い目にあう可能性もあるということだ。人生は急がず、ゆっくりと1歩ずつ進めばいい。
日本のドライバーの素晴らしいところは、常に感謝の気持ちを表すための準備をしていることである。他のドライバーに道を譲った際には、ほとんどの人が「ありがとうございます」とハザードランプを2、3回点滅してくれる。アクアラインや常磐高速、東名高速、首都高などで必ずと言っていいほど目にする光景である。ここから、他人が優しさや親切心を持って接してくれた際には感謝を表すべきだということを学べる。
私にとって、運転は昔から身の回りで起きていることを観察し、学ぶ場であったが、日本で運転することで新しく学べたことは思ったよりもたくさんあった。このような経験から根気や忍耐、勤勉さ、謙虚さ、そして近所の人を含む環境への思いやりなどを学んだ。
英語版(原文)は下記リンクよりお読みいただけます。
http://www.aisf.or.jp/sgra/wp-content/uploads/2018/05/Lessons-from-the-Road_Essay_Joseph.pdf
<オフォス・ジョセフ・アンぺドゥ Joseph_Ampadu_Ofosu>
ガーナ出身。東京大学大学院新領域創成科学研究科先端エネルギー専攻小紫研究室博士課程。研究テーマは、未来の宇宙推進応用のためのレーザープラズマ物理とレーザー支持爆轟波。現在、イマジニアリング株式会社でプラズマアプリケーションの研究開発を行っている。
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【2】催事紹介
SGRA会員で昭和女子大学教授のフスレさんより下記シンポジウムの案内をいただきましたのでご紹介します。興味のある方は直接ご参加ください。
◆国際シンポジウム「ユーラシア草原を生きるモンゴル英雄叙事詩」
日時:2018年5月26日(土) 10:00-18:10(開場9:30)
会場:昭和女子大学 8号館6階オーロラホール
〒154-8533 東京都世田谷区太子堂1-7-57
東急田園都市線(半蔵門線直通)「三軒茶屋」駅下車 徒歩7分
参加費:無料
【報告者】
田中克彦 一橋大学名誉教授
チョイラルジャブ 内モンゴル大学教授
二木博史 東京外国語大学名誉教授・日本モンゴル学会会長
ボルジギン・フスレ 昭和女子大学国際学部国際学科教授
藤井真湖 愛知淑徳大学交流文化学部教授
上村明 東京外国語大学兼任講師
ドジョーギーン・ツェデブ ウランバートル大学教授
李守 昭和女子大学国際学部国際学科長
司会:岡田和行 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授/李守 昭和女子大学国際学部国際学科長
詳細は下記リンクをご覧ください。
https://univ.swu.ac.jp/sys/wp-content/uploads/IntSympMongolianEpic20180526.pdf
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【3】第8回日台アジア未来フォーラムへのお誘い(最終案内)
下記の通り第8回日台アジア未来フォーラム 並びに 東呉大学マンガ・アニメ文化国際シンポジウムを台北市で開催します。当日参加も受け付けます。
◆テーマ:「グローバルなマンガ・アニメ研究のダイナミズムと新たな可能性:コミュニケーションツールとして共有・共感する映像文化論から学際的なメディアコンテンツ学の構築に向けて」
開催日:2018年5月25日(金)午後3時~26日(土)終日
会場:東呉大学外双渓キャンパス第一教学研究棟普仁堂(大講堂)
●問合せ
※日本:SGRA事務局 [email protected]
※台湾:東呉大学日文系 [email protected]
●プログラム
詳細は下記リンクをご参照ください。
第8回日台アジア未来フォーラム・東呉大学マンガ・アニメ文化国際シンポジウム「グローバルなマンガ・アニメ研究のダイナミズムと新たな可能性」へのお誘い
◇2018年5月25日(金)第一部(15:00~受付開始)
【特別講演】15:30~17:20
弘兼憲史先生(漫画家、『島耕作』シリーズ作者)
テーマ:「漫画から学んできたこと」
◇2018年5月26日(土)第二部(8:00~受付開始)
【招請講演1】8:40~9:25
表智之 (日本北九州市漫画ミュージアム専門研究員)
テーマ:「研究者のネットワーク化とマンガ研究の進展-学会・地域・ミュージアム-」
【招請講演2】9:25~10:10
宣政佑 (韓国 Comicpop_Entertainment_President)
テーマ:「韓国ではアジア漫画をどう見てきたか 」
【招請講演3】10:10~10:55
秦 剛 (北京外国語大学北京日本学研究センター教授)
テーマ:「戦後日本最初の長編アニメーション『白蛇伝』における「中国」表象と「東洋」幻想」
【パネルディスカッション】11:10~12:10
テーマ:「グローバルなマンガ・アニメ研究のダイナミズムと新たな可能性」
【招請講演4】 A会場 13:20-14:05
梁世佑(台湾U-ACG/旭傳媒科技(股)創弁人)
テーマ:「台湾のオタクにみる日本アニメの受容と変化:作品の鑑賞、収集と行動」
【招請講演5】 B会場 13:20-14:05
黄瀛洲(台灣動漫畫評論團體「?呼?同盟」召集人)
テーマ:「未来を見据えた台湾アニメの発展」
【論文発表】 14:10~17:10 各会場にて3本ずつ計18本論文発表を予定
第1セクション 14:10~15:30 A1/B1/C1 会場にて論文発表
第2セクション 15:50~17:10 A2/B2/C2 会場にて論文発表
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★☆★SGRAカレンダー
◇第7回SGRAふくしまスタディツアー(2018年5月25日~27日、飯舘村)
「『ふるさと』に帰る…」<募集終了>
◇第8回日台アジア未来フォーラム(2018年5月25日~26日、台北市)
「グローバルなマンガ・アニメ研究のダイナミズムと新た可能性」<参加者募集中>
第8回日台アジア未来フォーラム・東呉大学マンガ・アニメ文化国際シンポジウム「グローバルなマンガ・アニメ研究のダイナミズムと新たな可能性」へのお誘い
◇第4回アジア未来会議「平和、繁栄、そしてダイナミックな未来」
(2018年8月24日~8月28日、ソウル市)
論文募集は終了しました。<オブザーバー参加者募集中>
http://www.aisf.or.jp/AFC/2018/
☆アジア未来会議は、日本で学んだ人や日本に関心がある人が集い、アジアの未来について語る<場>を提供します。
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